アジア太平洋地域においては、マカオ以外にはオーストラリアや韓国が主要なカジノ市場国でした。ところが2010年にシンガポールがカジノを合法化し、「マリーナ・ベイ・サンズ」「リゾート・ワールド・セントーサ」の2つのカジノを含む統合リゾート施設が開業。一施設の規模としては、アジアの主要カジノとなりつつあります。

アジア・太平洋のカジノ市場規模(2014年予測:百万USドル)
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Source: “Global Gaming Outlook 2011” (PricewaterhouseCoopers)

 

マカオのカジノ市場規模は、570億米ドル。マカオには、カジノが約35軒ほど存在しています。次いでシンガポールが大きく、約65億米ドルです。シンガポールはわずか2軒のカジノでこの市場規模なわけで、いかに大規模な施設を作ったかが理解できます。次いで大きいのがオーストラリアと韓国で、それぞれ35億米ドルと27億米ドルになります。それ以外の国でも、フィリピン、マレーシアにカジノが存在。ベトナムやインド(ゴア)にも、小規模ながらカジノは存在しています。

 

シンガポールのカジノ

シンガポールのカジノ建設にあたっては、米国やアジアのほとんどの大規模カジノ運営会社を巻き込み、「大入札大会」になりました。10社以上の入札があった結果、落札したのは、ラスベガスに本社がある米国系企業の「ラスベガス・サンズ」とマレーシア系企業の「ゲンティン・グループ」でした。

「ラスベガス・サンズ」は、2007年にマカオで世界最大のホテル&カジノリゾートを開業しています。併設しているショッピング施設「GRAND CANAL SHOPPES」には、エッグタルト発祥の店ともいわれる「Lord Stow’s Bakery & Cafe(ロードストーズベーカリー)」が出店しており、一時期日本でも話題になりましたね。

マカオのカジノ

もちろん、アジア最大のカジノ市場はマカオ。ここでは、中国本土からの訪問客が大半を占めています。マカオの面積は世田谷区の約半分程度の29.5平方キロメートル。この小さい半島+島の中に、カジノは2014年現在35軒存在しています。ちなみに、世田谷区ではパチンコ店が約40店舗ほどあるようなので、マカオのカジノ密集度がよくわかります。

しかもその規模が大きい。マカオのカジノ市場規模は、全体で5兆円以上の市場となっています。カジノ1軒あたり年間1500億円以上の売上があるということ。日本のパチンコ店1店舗の平均的な売上が年間50億円~100億円程度ですので、ざっと10倍~30倍以上の規模になります。

とはいっても、すべてのカジノが常に満員、というわけでもありません。中心地から外れたホテルに併設されているカジノなどは、夕方でも客がほとんどいないこともあります。

マカオのカジノでの有名どころは、「カジノ・リスボア」。1970年にオープンした、老舗ホテル&カジノです。隣接する「グランド・リスボア」とともに、マカオの顔になっています。グランド・リスボアは、花束のような変わったデザインの建物としても有名。これらのカジノは、マカオ半島側の古くから開発されてきたエリアにあります。

2007年に開業した「ザ・ベネチアン・マカオ」は、ラスベガス・サンズ社が運営するマカオ最大のカジノ。近年開発が進んでいる、マカオの南側「コタイ地区」にあります。コタイ地区は、コロアネ島とタイパ島の間を埋め立てた商業・リゾートエリア。一つの街区が大きく街歩きには若干不便ですが、多くの観光客が訪れています。

一方、マカオのカジノ市場は、中国経済の変調と規制強化等により、逆風が吹いている模様。

マカオの賭博業収入は6月に5年ぶりに前年割れして以降、3カ月連続のマイナス。3%台の減少だった6、7月に比べ8月はマイナス幅が拡大した。中国の倹約令や反腐敗運動などを背景に、高額の賭け金で遊ぶ富裕層の出費が減ったのが主因とされる。

日本経済新聞 2014/9/1

中国以外からの観光客を呼び込むことができるかどうか、ここがマカオ経済の正念場です。


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